時にはそんな日もある 7
吐き出した瞬間、すぐに次を考えちゃうってどうなんだろうね・・?
ぐったり力の抜けた体を布団の上に下ろしながら、体の奥から欲望が湧き上がるのを感じていた。
・・ったく、どうなってるんだ。
今ので2回。
少しは満足すればいいのに、イルカ先生の中にいる愚息が『まだだ』と訴える。
イルカ先生がやらしいのもいけなかった。
乱れたシーツの上に黒髪を散らし、顔を横に背けて美味しそうな首筋を晒している。
激しく上下する胸は汗に光って、ぷっくりと紅色に膨らんだ乳首がおいでおいでするように揺れていた。
しとどに濡れた腿は大きく開いて、その中心の果実を晒している。
くたりとしているのがなんとも可愛く――。
「・・」
迷いは短く、イルカ先生の体を掴むとうつ伏せに返した。
腰を引き寄せると、軽く抜き差しする。
それだけでくちゅくちゅと派手な水音が立ち、窄まりから白濁が溢れた。
さんざん穿ったイルカ先生の中は柔らかく熟れて、肉壁が吸い付くようにオレを包む。
まさに、食べ頃。
「いただきます」と心の中で手を合わせて、嬉々と喰らいつこうとしたらイルカ先生が逃げるように前に進んだ。
逃がすもんか。
背中に覆い被さると、前に逃げようとする手を掴んで引き寄せた。
首筋に顔を突っ込んで顎で押さえつける。
完全にマウントすると、亀のように手足を縮めたイルカ先生がイヤイヤした。
「カカシさん、休ませて」
「・・・・・・ウン、いいよ」
不満はあったが背中に張り付いたままじっとする。
その間にお強請りすることは忘れなかった。
「イルカセンセ、このまま後ろからしてい?」
「・・・・・・」
答えてくれないイルカ先生に口を尖らせた。
ホントはイルカ先生が後ろからされるのは、あまりスキじゃないのを知っている。
でもオレだって違った体位でやってみたいのだ。
「ネ?イルカセンセ、いいって言って?ちゃんと抱きしめて離さないようにするから。ずっとぎゅうってするから。ネ?いいデショ?」
どうして嫌なのかも知っている。
イルカ先生は快楽だけ与えられるのを嫌うから、そんなことしないと約束した。
ネ?ネ?としつこくお願いすると、
「・・・・・・・・・絶対ですよ?」
イルカ先生が折れた。
やった!とウキウキしながらイルカ先生の首筋に顔を擦り付ける。
・・どんな風に抱こう。
「・・ぁっ」
想像すると勝手に腰が動いていた。
「あ、ゴメン」
今のはちょっと恥ずかしかった。
まるでイヌみたいだと、イルカ先生から見えてないのを幸いに、顔を赤くしながら待っていると小さな声で名前を呼ばれた。
「・・カカシ、さん」
「もういいの?」
こくんと頷いたイルカ先生の背中に口付けながら腰を緩く動かした。
イルカ先生の中で性器がぬるぬると滑るように動いて、あまりの気持ち良さに体が溶けそうになる。
「わあ、凄く気持ちイイ」
熱い息を首筋に吹き込むと、イルカ先生がびくっと震えた。
次第に抽送を大きくしながら、イルカ先生の様子を探る。
こんな時、受け手はどんな風に感じるのか気になった。
中は濡れてる方が感じるのか、そうでない方がいいのか。
滑りすぎて気持ちヨくないかもしれない。
試しに張り出た先端をイルカ先生のイイ所を擦り付けてみると、中が大きくうねった。
よく濡れている分抵抗が無くて、思うように動く事が出来た。
それに後ろからだと狙いやすい。
「ネ、イルカ先生も気持ちイイ?」
「・・・、・・・、」
ちぇ。
息遣いしか聞かせてくれなかった。
イルカ先生はそういうのを細かく教えてくれないから困る。
どういうのがいいのか教えてくれたら、オレはもっとイルカ先生を気持ちよくさせてあげられるのに。
オレはイルカ先生をもっと深く感じさせられる筈だ!
飽くなき探究心に闘志が燃え上がる。
仕方ないから今日は反応で判断するが、――後ろからの難点を感じた。
うつ伏せだとイルカ先生の反応がいまひとつ判りにくい。
掴んでいたイルカ先生の手を離して、丸めた体の間に腕を差し込んだ。
よいしょっとイルカ先生ごと体を起こすと膝立ちになる。
「やっ!やだぁ・・!」
「だいじょうぶ。ずっと抱いてるから」
耳元で言い聞かせると、わたわたと彷徨うように伸ばした手を掴んで胸元に引き寄せた。
両手で抱きしめ、肩口からイルカ先生の下肢を伺う。
ふふっ、ちゃんと勃ってる。
にまっと笑ったのも束の間、身を捩るイルカ先生に拘束を強くした。
ちゃんと抱いてるのに、何故かじたばたして体を丸めようとする。
「ぅ〜っ、」
「・・・恥ずかしいの?」
「・・っ!」
ぎゅうと目を閉じて顔を背けようとするイルカ先生が可愛くて仕方なかった。
勃ててるとこも、そこから白い液体を吐き出すのも、もう何度だって見てるのに。
つんと天を向いて勃っているイルカ先生の性器に手を伸ばして手の平に包んだ。
「ネ、イルカ先生も気持ちイイ?」
さっきと同じことを聞いた。
答えなくても今度は体が教えてくれる。
何も言わないイルカ先生に、張り詰めた性器を扱いてその硬さを確かめた。
手の中で、しっかりとした硬さを伝えてくるソコが可愛らしい。
「あ・・っ、はあっ・・あっ・・」
艶やかな声がイルカ先生の唇から零れて、首を仰け反らせた。
先端から先走りが溢れて、ぬめりを指に絡ませながら小さな穴を抉った。
「あっ!あぁっ・・やぁっ」
イルカ先生の甘やかな声に腰が痺れて、止めていた抽送を再開させた。
前を扱きながら後ろを抉ると、イルカ先生が淫らに啼いた。
「あっ、あぁっ、ああっ・・」
「イルカ、センセ・・」
「あっ、ふぁっ・・ぅんっっ・・」
仰け反った首元を強く吸い上げて痕を残し、頭を引き寄せて喘ぐ唇を塞いだ。
舌を差し込むと、すぐに迎え入れられ熱い舌が絡まった。
ちうちう吸い付かれて舌を差し出した。
拙い遣り様が愛しい。
ぷくりとした乳首を指で押し潰すと、イルカ先生は口の中にくぐもった声を上げた。
「ぅぅんっ、んーっ」
ぷはっと離れた唇の端から唾液が零れ顎を伝う。
首筋に落ちようとするそれを舐め上げると耳の下まで舌を這わせて耳朶を口に含んだ。
「ふあぁっ・・ああ・・・」
手の中のイルカ先生がビクビクと震える。
穿つ速度を上げるとイルカ先生の声の艶が増した。
全身を戦慄かせて快楽に身悶える。
時折腰を回して、イルカ先生のイイ所を刺激した。
「あぁっ・・ああっ・・!」
きゅうぅと後ろに締め付けられ、強い快楽に背骨を電流が駆け抜けた。
「・・くっ」
頭を振って快楽をやり過ごすと本格的に腰を振るった。
「ああー、あぁー!あーっ・・」
・・鏡があったらな。
正面から淫れるイルカ先生が見たかった。
オレに前と乳首を弄られて、勃ち上げた性器から先走りを零して快楽に喘ぐイルカ先生が見たい。
「はっ・・」
想像と現実に身を焼かれて、どろりと下肢が溶ける気がした。
あまりの快楽に夢中で腰を振っているとイルカ先生が腕を掴んだ。
「カカシさん・・、もうイかせて・・イかせて・・」
切れ切れの息で懇願されてカッと全身が燃える。
「・・・・ダメ、あともう少し」
まだこの快楽を手放したくない。
嫌だと首を横に振ると首筋に歯を立てた。
「あっ!いたいっ・・やだ・・っ、イく・・!もうイク・・!」
急に聞き分けの無くなったイルカ先生が自分で腰を動かす。
違うリズムに引き寄せられて、危うくもっていかれそうになった。
「・・っ」
イルカ先生を抱く腕に力を込めて動きを拘束する。
「・・ぅっ、いやだっ・・おねが・・っ・・おねがいっ・・」
イルカ先生が啜り泣いた。
これ以上はムリかと、限界を感じてイルカ先生の前から手を離す。
「あっ!だめっ!やめたらだめぇっ!」
刺激を失って駄々を捏ねるように体を揺らすイルカ先生に心臓が浮き上がりそうなほど興奮した。
「だいじょうぶ、ちゃんとイカせて上げるから」
耳元で囁くと、下に下りていこうとしていたイルカ先生の手を掴んだ。
「あ・・!やだ・・、アッ!!」
身動きできなくしてから狙い済ます。
前立腺があるところよりずっと奥。
指では届かない、オレの知るイルカ先生の一番イイ所へ腰を打ち付けた。
「ああ!!あ!あ・・っ!いいっ!ああっ、そこ・・!」
イルカ先生の体がぐずぐずに溶けて腕に重みが掛かった。
普段淫らな事を口にしないイルカ先生の意識が惚けてうわ言のようにイイ、イイと繰り返す。
勃ち上がったイルカ先生の性器がオレが突き上げるたびにフルフルと揺れて、白の混じった露を飛ばした。
「ああっ・・ああっ・・かかしさぁん!」
イルカ先生が甘い声に脳髄が炙られて、
うぅぅぅっ!
オレは呻きそうになりながら全力疾走した。
イルカ先生をイカせる為に全速で腰を穿つ。
「ああ!ああ!あーっ!」
きゅーっと腸壁が狭くなってイルカ先生が激しく痙攣した。
触れていない性器の先から白濁が飛び出し弧を描く。
ぱたっ!ぱたぱたっ、とシーツに飛んだ精液を目に動きを止めた。
動かなくてもイルカ先生の中が律動してオレを揉みしだいた。
「・・っ、・・っ」
頭の裏側でパシパシと白い光が瞬いて目の前を見えなくする。
ビクビクッと腰が震えてイルカ先生の最奥に熱を吐き出すと、イルカ先生の痙攣が止むのを待ってから力の抜けた体をシーツに下ろした。
・・まだだ。
腰だけ上げさせると背中に口付け腰を動かす。
「・・あ?・・あ?」
快楽に惚けていたイルカ先生が瞼を瞬いた。
「あ・・、まっ・・や・・」
「おねがい。すぐイくから、あと一回だけ付き合って」
「あ・・あ・・」
無意識に逃げようとする背中に覆い被さって押さえつけた。
オレだけでは辛いかとイルカ先生の下肢に手を伸ばす。
すっかり吐き出してうな垂れたものを手に包むと、イルカ先生がオレの手を掴んでそこから引き離した。
「イルカせんせ・・」
いやいやするイルカ先生にこれ以上はダメかと気落ちしかけると、イルカ先生がオレの手を口に含んだ。
熱い舌で指を舐められて、かあっとなる。
「イルカせんせ!」
嬉しくて頭をイルカ先生に擦り付けた。
「すぐ終らせるからね」
瞼で頷いたイルカ先生をぎゅうっとすると、オレは一生懸命腰を動かした。
くちゅくちゅになったイルカ先生の中を掻き回して、快楽を育てる。
「ふっ・・はぁっ・・」
射精する為に腰を動かしているとイルカ先生が指を噛んだ。
おぼろげに開いた瞳が熱を浮かべて潤んでいる。
「あ・・、また・・っ」
か細く呻いたイルカ先生に、下肢に目をやるとそこはうな垂れたままだった。
なら、中だ。
イルカ先生の眉が切なく寄る。
動きを変えると腰を回してイルカ先生を穿った。
腸壁を捏ねてイイ所を摩る。
イルカ先生の唇が開いて声の無い溜息を吐いた。
「は・・は・・っ、カカシ・・さ・・っ」
再び中が引き絞り、イルカ先生の唇が戦慄いた。
あっと声を上げたきり仰け反ると体を痙攣させる。
イルカ先生の体がするまま射精に導かれると最奥に吐き出した。
絶頂の快楽は長く続いて腰を痺れさせた。
出し切ってからも腰を動かして、去り際の快楽を呼び戻す。
イルカ先生の秘奥は熱く溶けて長くオレを引き止めた。
「はぁ・・っ」
ようやくイルカ先生から自身を引き抜く。
ずるりと重く抜け出たソレに満足しながらイルカ先生の隣に体を横たえた。
はぁはぁと息を吐くイルカ先生は綿飴のようにふわふわと蕩けた頬を火照らせて、焦点の合わない瞳をとろりと潤ませていた。
抱き寄せようとしても、僅かに動くもの億劫なのかびくりともしない。
腕を引いて腕の中に閉じ込めると、胸に熱い息がぶつかった。
髪を撫ぜて恍惚感に浸る。
しばらくするともぞっとイルカ先生が動いて胸に顔をつけた。
「・・・眠いの?」
こくんと頷くイルカ先生の頭を抱きかかえる。
「いいよ、すこし眠って・・」
返事は無く、すーっと長い呼吸がイルカ先生が眠った事を知らせてくれた。
イルカ先生の頭を撫ぜ続ける。
大事な宝物を手放せなくて、いつまでも撫ぜ続けた。
10分が過ぎ、20分が過ぎた。
「・・・・・・・・・」
30分が過ぎ、1時間が過ぎる。
「・・・・・・・・・」
・・・もう、寝ちゃうのかな?
こっそりイルカ先生の寝顔を伺った。
くかーっと音を立てる鼻を摘んで横に振る。
「ふがっ!」
鼻息荒く顔を振られて切なくなった。
熟睡している。
・・・・・・くすん。
起こしてまだシたいと言ったら怒るだろうか。