こころみる人たち
7日目
酷い寝不足だ。
もしかしたら夜中にカカシさんが帰ってくるんじゃないかって待ってしまった。
寝付いたのはついさっき。
目を閉じたらもう朝だった。
眠い。
眠いけど、仕事があるので出勤する。
1日、カカシさんのことを想って過ごした。
いつもより強く、カカシさんを想った。
その人柄を、心を、体を。
強く想って胸の内を満たした。
家には俺が先に帰り着いた。
お風呂を沸かして、ご飯を作る。
どっちが先でもいいように準備万端で帰りを待つ。
かたっと外で音がした。
玄関まで走って行くのと同時にドアが開いた。
「おかえりなさい!」
「うん、ただいま・・」
少し泥に塗れたカカシさんが顔を覗かせた。
疲れているようだが怪我はない。
「おかえりなさい」
もう一度言うが、カカシさんがなかなか中に入って来ない。
「・・どうしたんですか?」
「あの・・、イルカ先生、怒ってない?オレ、昨日って言ったのに・・」
「何言ってんですか。任務だったのに怒るわけないでしょう」
雄たけびを上げたことは棚に上げて、玄関に下りるとカカシさんを引き入れた。
背中に腕を回して首筋に顔をうずめると、すぐに抱きしめ返されて嬉しくなる。
カカシさんの熱、カカシさんの匂い、カカシさんの腕の強さ。
そのどれもが大好きだ。
顔を上げるとすぐに唇が重なった。
唇を割って深く絡んだ舌に足元から力が抜ける。
「イルカセンセ・・いい?」
俺を抱きしめたまま寝室へと誘う。
歩くカカシさんに後ろ向きに引き摺られながらもお風呂とご飯を聞いてみる。
「いらない。それより早く・・」
一緒にベッドに倒れ込むとまた口吻けられた。
息も吐けないほど性急に唇を合わせながら襟元を広げると首筋に噛り付く。
前にしるしを付けた所を強く吸い上げられ、走った刺激にカカシさんの頭を抱え込んで仰け反った。
普段よりも早く体が滾って、興奮して細かく震える。
カカシさんの指が軽く触れても、びりびりと電気が走ったように感じて切なくなった。
はやく、はやく、もっと、もっとと思考よりも体に急かされる。
カカシさんの手がズボンのファスナーに掛かり、痛いほど心臓が跳ねた。
「イルカセンセ、脱いで・・」
脱がし掛かってた後を引き継ぐと、カカシさんが起き上がって自分の服を脱いだ。
上着を投げ捨て、ズボンを脱ぐと猛った性器がふるんと飛び出した。
それに目を奪われていると、脱ぎかけの服を剥ぎ取られた。
素っ裸に剥かれ、足を広げられる。
カカシさんがその間に体を割り込ませると膝裏を押して大きく足を広げた。
「あっ」
すでに勃ち上がっていた性器がふるんと揺れた。
じいっと見つめられ、羞恥に体が火照る。
生理現象とはいえ、見つめられただけで感じてそこがゆらゆらするのはめちゃくちゃ恥ずかしい。
「カカ・・、さ・・」
「イルカセンセ、オレがいない間、一人でしたりしなかった・・?」
「しません!ちゃんとカカシさんのこと待ってました」
見たら分かりそうなのに。
わざわざ確かめるカカシさんは意地悪だ。
早く開放して欲しいのに、何もしてくれないカカシさんは意地悪だ。
「・・カカシ、さん」
次第に焦れて腰が勝手に揺れた。
もう待つのはイヤだ。
もう充分待った。
「カカシさん、・・・シて」
小声で強請った瞬間、目から火花が散った。
カカシさんが屈み込むと、先端からゆっくり熱い口腔に含んでいった。
「あぅっ、やだっ、あっ、あ・・っ!」
そのまま頭が上下しする。
待ち侘びた末のその刺激はきつく、悲鳴を上げた。
発火したように体が火照り、快楽の炎がせめぎ合う。
一気に駆け上って今にも弾けそうになる。
「ひっ!あ!まって・・・カカ・・さっ・・だめ・・っ」
「ゴメン、待てない。・・先に挿れさせて」
うそと思う間もなく、いつの間に濡らしたのかぬめりを纏った指が後口を撫ぜた。
ぐっと入り込んで慣らすように指を揺らす。
前からの快楽と後ろからの痛みに息も吐けない。
必死で呼吸を繰り返していると、ぐっと入り口を広げられた。
「あっ」
まだ早い。
分かっていたけど大きく息を吸ってとカカシさんを受け入れた。
早く繋がりたいのは俺も一緒だった。
熱が入り口を広げ、中に入り込んでくる。
狭い壁を限界まで広げられる痛みに眉を顰めると、カカシさんが性器の先の小穴を親指で抉るように撫ぜた。
「いやっ、あっ、あぁ・・っ」
弱いところを刺激され、痛みよりも腰が蕩けるような快楽に体が支配される。
力が抜けると、カカシさんが一気に奥まで腰を進めた。
ぐっと根元まで押し込むと動きを止める。
カカシさんが感じ入るように眉を寄せ、はっと息を吐いた。
薄く開いた唇にぽうっと見蕩れる。
すごくエッチな顔だった。
カカシさんが伏せていた視線を上げた。
「痛かったよね、ゴメン・・」
泣きそうなカカシさんに首を横に振ると、重い腕を首の後ろに回して引き寄せた。
自分の体温よりも更に熱いものが体を貫いている。
いま、俺の中にカカシさんがいる。
その事実は言いようのない至福を俺にもたらす。
「カカシさん、・・・キス・・」
して、と伝える前に唇を塞がれた。
角度を変えて唇を重ね、薄く開くとすぐにカカシさんの舌が入り込んだ。
優しく絡める口吻けに身も心も蕩ける。
気持ちいい。
カカシさんもそう感じてくれるのか、中でずくりと大きくなった。
あっとカカシさんの口の中に吐息を零すと、カカシさんが恥ずかしそうに顔を伏せた。
真っ赤になった耳朶が視界の端に映る。
その耳に頬を寄せると、立てていた膝をカカシさんの腰に絡めた。
力を抜くと足の重みでより深くカカシさんが沈みこむ。
くぬりとした動きで自分の中がカカシさんを飲み込むのを感じた。
はっと熱い息が耳元で弾ける。
「イルカ先生・・、動いてい・・?」
手と足でしがみ付くことで応えると、やわやわとカカシさんが動き出した。
ゆっくりと中をかき回す動きが次第に早いものになっていく。
擦られて熱を持った腸壁から滲み出るように快楽が生まれる。
突き上げに合わせて声が漏れるようになるとカカシさんが体の上に指を滑らせた。
乳首に愛撫を施そうとする手を掴んで押さえ込む。
ただ繋がって揺すぶられるだけですごく気持ちよかった。
「カカシさん・・好き・・」
「・・うん」
嬉しくなってしがみつくと強く抱きしめらた。
窒息しそうなほどの幸福に包まれる。
カカシさんがすごくすごく好きだ。
ほろりと涙が零れると、唇が吸い上げた。
唇は瞼を愛撫し、鼻のキズを啄ばんだ。
心地よさに意識が溺れすべてが曖昧になっていく。
おぼろげに快楽を受け止めているとカカシさんに引き戻された。
奥の感じるところを強く突かれて、大きな波が下肢から押し寄せる。
「あっ、あっ、やだっ、やっ・・」
このままもっとたゆたっていたい。
ぬるま湯のような快楽にいつまでも浸かっていたい。
カカシさんとずっとこうしていたい。
こんなに気持ちいいのに終わりが来るのは嫌だ。
動きを止めようと必死にカカシさんにしがみ付くが、動きはますます激しくなる。
「アッ、アアッ、ヤ、カカシ、さ・・、もっとぉ・・あああっ・・!」
「イルカ、センセ・・っ」
呻いたカカシさんに最奥を突き上げられて、抗いきれない快楽の波に前を弾けさせた。
同時に体の奥でカカシさんが弾けた。
波が引くと、不満がむくむく込み上げてくる。
人の気も知らないで、カカシさんがはぁーっと満足げな息を吐くと顔中に口吻けてくる。
その顔をぐっと押し退けて、ふいっと顔を背けると涙が出てきた。
「あれ・・、イルカ先生・・?痛かった?」
「痛かった?じゃないですよ!俺はまだイきたくなかったのに!」
「え、だって、もっとって・・」
「ちがう、あれはもっとシてって意味で・・」
「だからもっとシました・・」
「ちがうっ!もー・・!あんなに我慢したのに。ちゃんと俺の気に入るようにやってくれないとイヤです!」
剥れてぐすぐす泣くと、カカシさんが「もう一回するから」と宥めてきた。
だけど一回目と二回目じゃ快楽の深さが違うんだよ!
ぶうぶう文句を垂れると、「でもオレは最高に気持ちよかったよ」と満面の笑みで言うから頬を抓ってやった。
それから。
俺の気に入るようにやるには、俺だけ禁欲しないと駄目だ(でないとカカシさんがもたない)と言う結論に達し、次の禁欲はそうすることに合意して、もう一回シた。
そしたら普通にするはずだったのに、カカシさんが予行練習とか言い出してなかなかイかせてくれない。
一度出したせいか二度目のカカシさんはやたら強くて、絶妙なコントロールで俺を翻弄して、泣いても喚いてもなかなか終わりが来なかった。
何事にも加減ってもんがあるし、そこまで俺は望んでない。
一言文句を言ってやりたいが、隣で気持ちよさそうに眠るカカシさんを起こすのはしのびない。
むにっと頬を摘まむだけに留め、カカシさんの腕を上げると中に入って居心地のいい場所を確保すると目を閉じた。
飛んで帰って来たものの、玄関を前にするとどうにも怖くなった。
今すぐイルカ先生に会いたいのに、怒ってたり機嫌悪くなってたらと思うと怖くてドアが開けられない。
怒られて締め出された犬のように家の前をうろうろする。
中の様子が気になって、台所の小窓から中を覗けば、足元にあった鉢を蹴って転がしてしまった。
音に反応してイルカ先生が動く。
観念してドアを開けるとイルカ先生が走ってきた。
「おかえりなさい!」
「うん、ただいま・・」
恐る恐る様子を伺うが、怒ってないように見える。
むしろ心配してくれてるように見えるのは願望がそう見せているからなのか。
「おかえりなさい。・・どうしたんですか?」
「あの・・、イルカ先生、怒ってない?オレ、昨日って言ったのに・・」
「何言ってんですか。任務だったのに怒るわけないでしょう」
呆れたように息を吐くと玄関に下りて手を引いてくれた。
温かい手に片手を掴まれ、空いた手で後ろ手にドアを閉めるとイルカ先生に抱きしめられた。
息が首筋に触れる。
イルカ先生の髪の匂い、温かさ、その存在。
たまらなくなって力の限り抱きしめた。
唇を合わせて深く舌を差し込む。
熱い舌に舌を絡めて強く吸い上げれば、かくっとイルカ先生の膝が折れた。
腰と背中を支え、力の抜けた体を寝室へと引き摺っていく。
「イルカセンセ・・いい?」
駄目だなんて言わせない。
ずっと待った。
いっぱい我慢した。
その肉体と快楽と精神を。
「あの・・カカシさん、ご飯は?お風呂も沸いてますけど・・」
この期に及んでそんなこと聞いてくるイルカ先生が小憎たらしい。
まだその気じゃないというのならその気にさせてやる。
欲しくないと言うのなら欲しくて欲しくてたまらなくしてやる。
勢いのままベッドに倒して唇を貪る。
ずっと欲しかった。
オレのだ、オレの!
頑是無い想いに襟元を広げると前に付けた痕の上に口を付けると強く吸い上げ色を濃くした。
「ふぁ・・あっ!」
鼻に掛かった甘い声を上げてイルカ先生が仰け反った。
いつもよりも強い反応。
押さえ付けた体がぶるぶると震えだす。
下を見るとイルカ先生の興奮したものがズボンを押し上げていた。
やらしい姿にひどく興奮する。
イルカ先生も滾っている。
オレと同じように。
「イルカセンセ、脱いで」
早く一つになりたくて、手早く服を脱ぎ捨てた。
イルカ先生の服を剥ぎ取ると、押し倒して足を広げた。
恥ずかしそうにイルカ先生が身を捩る。
それを許さず太股を押さえつけると、イルカ先生の性器を凝視した。
張り詰めて先から透明な汁を零し、誘うように揺れるイルカ先生のペニス。
見ているだけでおかしなほど鼓動が暴れる。
「イルカセンセ、オレがいない間、一人でしたりしなかった・・?」
「しません!ちゃんとカカシさんのこと待ってました」
少しでも鼓動を落ち着けたくて時間稼ぎに意地の悪いことを聞けば、ますます煽られるハメになった。
ヤバい。
ものすごく暴走しそう。
濡れた黒い瞳が見上げる。
「・・カカシ、さん」
頼りない声で呼ばれて理性が弾けそうになる。
待って、イルカ先生、ちょっとだけ・・。
これ以上煽らないで。
そう願うのに、イルカ先生の腰が揺れる。
強請るような仕草に流れる血が焼け付く。
「カカシさん、・・・シて」
泣き声が耳に届いた瞬間、脳が沸騰した。
目の前にあったペニスをぱくりと食んだ。
溶けかけのアイスみたいに美味しそうだったから。
ゆっくり口に含んで、舐め上げながら先端へと向かうとイルカ先生が甘い声を上げた。
口の中にほんのり苦い味が広がる。
美味しい。
夢中になって舐める。
舌と上顎を使って締め上げれば、イルカ先生が悲鳴を上げた。
その甘い声がさざなむ熱となって腰に押し寄せる。
うねりが先走りとなって竿を流れた。
我慢できず指を咥えた。
たっぷり唾液を乗せて湿らせるとイルカ先生の後口を撫ぜる。
「ひっ!あ!まって・・・カカ・・さっ・・だめ・・っ」
「ゴメン、待てない。・・先に挿れさせて」
久しぶりだからもっとゆっくりしないといけない。
分かっていても、どうにも止められない。
「ゴメン、ゴメンね」と繰り返して、中に指を差し込んだ。
狭い入り口が指を締め付け、イルカ先生が顔を顰める。
少しでも痛みを和らげたくて、性器への口淫を再開した。
傷つけないように奥を探り、頃合を見計らって入り口を広げる。
あっとイルカ先生が怯えた声を上げた。
もう挿れたくて仕方ない。
だけどまだ早い。
躊躇しているとイルカ先生が大きく息を吸った。
受け入れようと力を抜いてくれる。
「イルカ、せんせ・・」
泣きそうになりながら、先端をイルカ先生に押し付けた。
ぐっと腰を押し込むと先からゆっくり飲み込まれていく。
はぁはぁと大きく息を吸い堪えるイルカ先生の性器から力が抜けていく。
力尽きる前に片手で包んで先端を抉った。
そこがとびきりイルカ先生の弱いところだったから。
一人にされたくなかったから。
「いやっ、あっ、あぁ・・っ」
甘い声を上げたイルカ先生の性器が手の中で反り返り、体から力が抜けた。
その隙に一息に奥まで腰を進める。
性器全体がイルカ先生に包まれて、言いようのない安心感に包まれる。
そんな風に感じるのはイルカ先生にだけだ。
ただ挿れただけで満たされるのはイルカ先生にだけた。
オレはこうしてイルカ先生からすごく良いものを貰う。
それなのに、オレときたら・・。
「痛かったよね、ゴメン・・」
涙を浮かべ荒い息を吐くイルカ先生に謝罪するとうっすら笑みを浮かべて横に首を振った。
ゆっくり腕が持ち上がり、首の後ろに回すと引き寄せられる。
イルカ先生の首筋に顔をうずめ、しがみ付いた。
心の底からイルカ先生が好きだ。
「カカシさん、・・・キス・・」
嗄れかけた声が甘くせがむ。
顔を上げて唇を重ねるとイルカ先生の唇が薄く開いた。
中に舌を差し入れ、軟く絡める。
唇をそっと押し付けながら白い歯を一粒ずつ舐めると、イルカ先生の唇が舌を食んだ。
気持ちいい。
そう思うと、どくりとイルカ先生の中に埋めた性器が膨らんだ。
あっとイルカ先生の唇から吐息が漏れ、恥ずかしくなる。
かっと顔が熱くなり、隠すように伏せると身を捩るようにイルカ先生が動いて足が腰に絡んだ。
ぐっと腰が沈み、後膣の襞が奥へと誘うように伸縮した。
息を飲んで刺激に耐えるが、
「イルカ先生・・、動いてい・・?」
抗いきれない衝動に懇願する。
イルカ先生は背中に手を回し、足でオレを引き寄せることで応えた。
突き上げたいのを我慢してゆっくり抽送を繰り返せば、イルカ先生の唇から甘い吐息が零れ始めた。
「気持ちイイ・・?」
瞳を覗けばイルカ先生がゆるく頷いた。
熱に溶けた瞳が揺れて涙が溜まる。
ちゅくっとそれを吸い上げるとだんだん動きを早くした。
背に回された手が強くしがみ付き、イルカ先生の喉から啼き声が上がる。
もっと、もっと気持ちよくしてあげる。
胸の上に指を滑らせ、尖った乳首を押し潰す。
びりりとイルカ先生の体に震えが走り、もう片方にも、と手を移動させようとするとイルカ先生の手がぎゅっと押さえた。
いやいやと掴んだ手に唇を寄せると頬に押し当てる。
頬に触れたまま指先でこめかみを撫ぜると、うっすらイルカ先生の瞼が開いて、好き、と呟いた。
熱い塊が喉元に競りあがる。
声を出したら震えそうで、「うん」とだけ応えるとめいっぱい抱きしめた。
オレもイルカ先生がすごく好き。
望むまま中だけ刺激すると次第にイルカ先生の意識が沈んでいく。
途切れ途切れに声を上げ、快楽の中に深くたゆたう体から力が抜けていく。
無防備にすべてを晒して身を委ねるイルカ先生はひどく艶かしい。
腰を揺らして中の感じるところを擦り上げると、ひくひくとお腹が波打ち先端からトロリと白濁を溢れさせる。
腰に絡んでいた足を外して膝を纏めるとそっと押し上げた。
繋がったところが丸見えになり、ゆっくり引き抜くと、ずちゃっと濡れた音を立ててイルカ先生の後口から自身が抜け出る。
カリの部分まで引き抜いて、一気に最奥へと突き上げれば、あっ!と甲高い声を上げて仰け反った。
「あっ、あっ、やだっ、やっ・・」
イルカ先生の顔が泣きそうに歪んで強くしがみ付いてきた。
押し上げていた太股がぴんと張り詰め、痙攣が始まる。
終わりが近いのを感じて、膝裏を掴んで足を広げると真上から圧し掛かった。
イルカ先生がうわ言めいた悲鳴を上げ、背中に爪を立てた。
射精感が込み上げ、今にもイきそうになる。
限界を感じて追い上げにかかると、イルカ先生がもっと、と強請った。
引き寄せられるままイルカ先生の肩に額を乗せ、イきそうになるのを歯を食い縛って耐える。
絶対、先にイくものか。
今にも弾けそうな熱を押さえ込んで全力で突き上げた。
うめき声が漏れ唇を噛み締め、激しく最奥を突いた。
あまりの快楽に目の前が眩む。
引き攣ったような声を上げてイルカ先生が硬直した。
直後、びちゃびちゃっと熱い精液がお腹で弾ける。
ぐっと腰を押し付けると締め付ける動きに逆らわず射精した。
一度絶頂を迎えた後も波は訪れ、何度も吐精する。
頭の中でたくさんの光が弾け、信じられないくらいたっぷり出た。
全部出し切るといいようのない満足感に満たされて、くったりしているイルカ先生に口吻けた。
感謝と感激でキスの雨を降らす。
最っ高ーに気持ち良かった!
イルカ先生とだから。
ありがとう!
大好き!
もう何遍だってシたい。
夢中になってると、ぐいーっと顔を押しのけられた。
みるみるイルカ先生の瞳に涙が溜まって大いに焦った。
「あれ・・、イルカ先生・・?痛かった?」
「痛かった?じゃないですよ!俺はまだイきたくなかったのに!」
「え、だって、もっとって・・」
だからオレ、すっごーくがんばったよ??
「ちがう、あれはもっとシてって意味で・・」
「だからもっとシました・・」
「ちがうっ!もー・・!あんなに我慢したのに。ちゃんと俺の気に入るようにやってくれないとイヤです!」
もういっぺんイくかと思った。
可愛いいことを強請られて、盛大に鼻血を噴いてしまいそうなほど興奮する。
「じゃあ、もう一回しよ!」
提案するとぺしっと叩かれた。
「そんなこと言ったって一回目と二回目じゃあ・・・・っ、あー・・、もぉ〜〜っ!」
尖ったイルカ先生の唇に口吻けを落とす。
ぷいっと顔を逸らすのが可愛くて何度も追いかけた。
「ごめんね、ごめんね。・・でもオレは最高に気持ちよかったよ?」
拗ねた顔がもっと見たくて意地悪言うと、ぎゅうと頬を抓られた。
痛い、ゴメンと甘えて二回戦に持ち込む。
次はイルカ先生の気に入るようにすることを約束して機嫌を直して貰った。
一人で焦れるイルカ先生が見たかったことは内緒だ。
めいっぱい焦らしプレイを楽しもうと決意する。
予行練習と称してどこまでイルカ先生が我慢出来るか試してみた。
泣いて強請るイルカ先生の姿に腰がドロドロに溶けたのは言うまでもない。
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