目が覚めた瞬間から幸せだった。
いや、眠ってる間も幸せの中にいた。
日付の変更と共に「おめでとう」の言葉を貰えて、今年はちゃんと言えたと喜びを溢れさせたイルカ先生を強 く抱きしめた。
「去年もちゃんと言ってもらったよ」
からかうでもなく言えば、しょげて小さくなるイルカ先生が可笑しくて、じゃあとプレゼントを強請った。今日は一日傍に居て。
朝から晩までオレの傍から離れないで。そんなことで良いのかと目が問いかけてきたが、それが一番嬉しい。
何よりも満たされることだから、それを強請った。
勘違いから違う日にちに祝って貰った去年の誕生日。
数日前から今年は間違えないと決意を固めたイルカ先生は去年以上にふわふわしていた。
そして朝。
素晴らしい一日が始まる。
9月15日
肩に頬を付けてうつ伏せで眠るイルカ先生の髪を梳いた。
半分乗っかった体の重みがやたら嬉しい。
くふぅ、くふぅと寝息が肌を擽る。
体をイルカ先生の方へ傾けて額に唇を寄せた。
早く起きないかな。
ちゅ、ちゅと髪の上から触れさせていた唇を晒したおでこにくっつけて、鼻筋に移って、皮膚の薄い瞼へと移動させた。
布団の下のむき出しの背中を撫ぜて、傷跡に指で触れる。
起きてる時、イルカ先生はこの捩れた傷跡に触れられることを嫌う。
でもオレはスキ。
ぴくぴくと震えた瞼に背中から手を離して、髪の上から額に触れるとうっすら瞼を開いたイルカ先生が顔を上げた。
「・・・おはようございます」
「・・ん、オハヨ」
眠たさとだるさを残した瞳がとろりとオレを見上げる。
それだけで、鼓動を早めたオレはイルカ先生に唇を寄せた。
一年経っても変わらずスキ
一年経ってますますスキ。
軽いキスを顔中に浴びせると、イルカ先生が擽ったそうに笑った。
今日はお互い休みだから、朝からこんなことをしていてもイルカ先生に焦った様子はなく、ゆったりオレのすることを受け止めてくれる。
ああ、すごい幸せ。
体を返してイルカ先生の下にすると唇を啄ばんでから首筋へと降りた。
絶対に断られないという確信の下、布団の中に潜っていく。
ひくりと揺れた腹筋辺りでイルカ先生の手が頭に触れた。
戸惑う気配がたっぷり伝わってくるが、更に下がると半分勃ち上がった性器を口の中に含んだ。
はっと頭に触れる手が髪を掴んだが引き離そうとする様子は無い。
思惑通りの成り行きに口元を緩めると、イルカ先生の腰を掴んで頭を上下させた。
口の中を行き来させ、イルカ先生の熱を育てる。
大腿を撫ぜ、んくんくと喉を動かすとぴんと腿が張った。
布団の中に熱気がこもり、昨夜の名残に新たな匂いが混じる。
育ちきったイルカ先生から唇を離して、布団の外に顔を出した。
顔を横に向けて口元を押さえたイルカ先生の上気した頬に口吻ける。
髪に隠れた耳を露にして口に含んで尖らせた舌を耳の奥へ突っ込むと、激しく胸が上下して、隠し切れないほど乱れた呼吸がイルカ先生の唇から漏れた。
もっと聞かせて。
微かに漏れる喘ぎ声に煽られて、行為が激しくなる。
唇を晒された首筋から肩に滑らせる。
浮き出た鎖骨を食んでちろちろと舐めると、イルカ先生の足が腰に触れた。
はっとしたようにすぐに離れたそれには気付かぬフリして、つんと立ち上がった乳首を口に含む。
すすり泣くような音がして、見上げるとイルカ先生の閉じた瞼の涙が滲んでいた。
耐えるようにきつく寄せた眉にイルカ先生の限界を思う。
濡れた乳首を指で摘んでもう片方へ移動するとイルカ先生の足が腰を挟んだ。
ぺろぺろ舐めながら上を見ると口角を下げたイルカ先生がオレを睨んでいる。
もうシてください。
聞こえてきそうな声に小さく笑うとイルカ先生の足を抱え上げた。
強請らせたい欲もあるが、――それは夜のお楽しみ。
頭の奥で決めて、窄みに先端を宛がうと体重を乗せた。
昨夜からの行為の名残と馴染んだ体が抵抗もなく入り口が開き、先端から飲み込んでいく。
「はぁっ・・ぁっ・・・っ・・」
大きく息を吐いて力を抜こうとする体に根元まで押し込んだ。
「苦しい・・?」
頬に手を当てて様子を窺うと、しばらくしてからイルカ先生がふるふると首を横に振る。
「・・そう」
イイ子と頬を撫ぜて顔の横に手をつくと、その手にイルカ先生が擦り寄った。
言いようのない愛しさが込み上げ、胸がいっぱいになる。
ゆっくり腰を使いながら、切なく蕩けていくイルカ先生に夢中になった。
「カカシさん、今日なにします?」
もぐもぐと口を動かしながらイルカ先生が聞いてきた。
食べる姿は健康的だが、その髪は濡れたままでほのかな石鹸の香りを漂わせている。
本人に自覚ないだろうが色っぽい。
昨日の今日だし、あまり激しくすると一日響くので、穏やかに駆け上がるとすぐに熱を開放させたが、――それがいけなかったのかもしれない。
まだ体の内に火が残っているように熱っぽく目が潤んでいる。
風呂のせいばかりでなく上気したまま頬に外へ出すのが気がかりになった。
でもあそこなら――。
「ん、前に西の原に行きたいって言ってたデショ?もう行った?まだなら一緒にいこ?」
「ほんとですか!まだ行ってないんですけど・・、あ・・でも今日はカカシさんの行きたいとこにしましょう?俺、どこでもついていきます」
「ううん、オレもそこ行きたいの。薬草採りに行きたいし。ピクニックがてら。ネ?」
「はい!じゃあ俺、お弁当作ります。・・ってご飯食べちゃったからサンドイッチでもいいですか?」
お椀に盛られたご飯を見ながら、悪いことなんて何も無いのに申し訳なさそうに聞いてくる。
きっとパンだから足りないんじゃないかとか気にしてるんだろうケド、そんなイルカ先生に言う言葉なんて決まってる。
「イルカ先生が作ってくれるんだったら何でもいーよ」
小一時間ほどでお弁当と外出の準備を整えると、イルカ先生と家を出た。
もう秋だというのに暑いほどの日差しの下、イルカ先生と西の原に向かう。
途中この前の台風で道が崩れた所があったが、忍びの足では何のその、あっという間に西の原に着いたが、着いた早々後悔した。
何も無い。
そこは本当に何にも無いただの草むらだった。
イルカ先生も来たいって言ってたけど、別の日にして今日はもっといいところに連れていけば良かった。
せっかくのデートなのに・・。
失敗したと気落ちしているとイルカ先生が感嘆の声を上げた。
「わあ、綺麗・・!」
「えっ?」
「いっぱい咲いてますよ」
「・・ウ、ウン」
イルカ先生の視線の先には膝丈くらいの雑草が小さな薄桃色の花を付けて風に揺れていた。
草むら一面に咲く花にイルカ先生が笑顔を浮かべる。
「カカシさん、あそこの木の下にシート敷きましょう?」
嬉々と雑草の中に足を踏み入れると、木の下に荷物を降ろしてシートを広げて「おーい」と手を振った。
「カカシさん、こっち!」
返事をしながらイルカ先生の元へと向かう。
俯いて、込み上げてくる笑みをイルカ先生から隠した。
イルカ先生ってすごい。
あっという間になんでもないこの場所をいい場所に変えてしまった。
楽しそうに荷物を広げるイルカ先生につられてオレまで楽しくなる。
「カカシさんはコレに集めてくださいね」
「ハイ!」
イルカ先生の傍を着かず離れずくっついて、渡された袋にわんさか薬草を詰め込んだ。
サンドイッチを平らげて、満腹になったところでイルカ先生の膝の上に転がった。
ごろごろ懐いて頬を擦り付ければ、イルカ先生の手が頭を撫ぜてくれる。
その心地よさに体から力が抜けてゆったりと寛いだ。
「カカシさん、足りましたか?」
「ウン、お腹いっぱい。ありがと、美味しかった」
イルカ先生は手際いい。
短い時間だったのに、サンドイッチはたくさんの種類があっておかずもあった。
そういうことをちゃちゃっとやってしまうところをすごいと思う。
自分では出来ないから、イルカ先生のそういうところに強く惹かれる。
それだけじゃない。
今、この穏やかな時間もイルカ先生と一緒じゃないと得られない。
「スキ」
めちゃくちゃスキ。
閉じていた瞼を開いてイルカ先生に手を伸ばすと頬に触れた。
ふわりと笑みを浮かべたイルカ先生が顔を傾けて、その手に頬を押し付ける。
甘える子猫のような仕草に体を起こすと頭の後ろに手を回してイルカ先生を引き寄せた。
「んっ」
ちゅっと重なった唇にイルカ先生が驚いて身を引く。
「カカシさん、ここ外・・」
「誰もいなーいよ」
「でも・・っ」
「いない」
諌めるイルカ先生の両頬を掴んで口を塞いだ。
「・・っ・・」
「・・・口、開いて?」
イルカ先生を木の幹に押し付けて、唇の間に舌を差し込んだ。
さわさわと草の揺れる音に水音が混じる。
イルカ先生の密やかな息遣いに耳を澄ました。
凄くスキ、凄く凄くスキ。
言葉は邪魔になるから想いを舌に乗せて深く潜らせる。
深く絡まる舌にイルカ先生が喘いだ。
伝わったかな・・?
ちゅっと音を立てて唇を離すと互いの唇の間を糸が引いた。
細く伸びたそれがぷつんと切れて、小さな唾液の玉がイルカ先生の唇に戻る。
どうするかなと見ていると、イルカ先生ははあはあと呼吸するのに忙しそうなので代わりに舐めてあげた。
とろんと溶けた瞳は朝の淫靡さを思い出す。
シたら怒るかな?
イルカ先生の瞳を覗き込むが判断しかねて、イルカ先生が欲情していたらと視線を下に向けようとしたら、がっつり顔を掴まれた。
「・・見なくていいです」
「はぁーい」
真っ赤になったイルカ先生に睨まれる。
そんなことしたら見なくても一緒なのに。
可愛いな。
口にしたら怒られるから、へらりと笑った顔に隠してイルカ先生の頭を引き寄せた。
体の中に篭る熱に吐き出す息が熱くなる。
「イルカ先生スキ、凄くスキだよ」
今度は言葉にして伝えると、肩に乗せたイルカ先生の頭がこくんと動いた。
イルカ先生の手が背に回る。
「俺も」
その一言で、オレの世界は満たされる。
帰りに甘栗甘に寄って、あんみつを美味しそうに食べるイルカ先生を堪能してから商店街に寄った。
何が食べたいか聞いてくるイルカ先生に大好物の秋刀魚とナスを強請って、晩御飯は秋刀魚の塩焼きとナスの味噌汁にしてもらった。
それじゃあいつもと変わらないとイルカ先生は言うけど、それがいいのだから仕方ない。
そんな晩御飯もイルカ先生がどこからか出してきたお酒で特別に変えてくれた。
いつの間に用意したのかイルカ先生は笑うばかりで教えてくれない。
二人で盃を傾けながら去年の誕生日を思い出した。
約束通りこの日を過ごせ、その間かけがえの無いものを貰った。
一緒に入ったお風呂でお願いして、イルカ先生を髪の先から足の指の間まで余すところなく洗わせて貰った。
上がった後は腰にタオルだけ捲いて、イルカ先生の手を引いてベッドに向かう。
月明かりの下、ベッドに腰掛けたイルカ先生の濡れた髪を拭きながら今夜はどんな風に過ごすか考えた。
エッチなイルカ先生が見てみたい。
ぐずぐずに体が溶ける様な快楽を得たい。
きっと今日なら何を言っても断られない。
あれこれと体位を思い浮かべながら、イルカ先生、と声を掛けた。
「今日はオレの好きにさせてネ」
きょとんとイルカ先生が乾ききらない髪の間から視線を上げた。
その言葉の意味を捉えて、ぼっと顔を赤くする。
何かを言いかけて口をパクパクさせるが、最終的には黙って頷いた。
イルカ先生の足元に跪き、人の良さそうな笑みを浮かべて下から顔を覗き込むと視線を反らされる。
その目がちらりとオレを見て、持っていたタオルを奪うと肩に押し付けた。
「・・カカシさんも髪、濡れてます」
「うん」
襟足から流れ落ちた水を拭い、髪を拭く。
イルカ先生がなんでもないフリをしようとしながら、すごく照れているのが見て取れた。
イルカ先生の腿に頬を乗せて、タオルからはみ出た脛を撫ぜた。
筋張って硬い足だけど触り心地が良くてスキ。
膝小僧にちゅっとするとイルカ先生が跳ねた。
鋭い反応に気を良くして、タオルの下に手を滑らせると太腿を撫ぜる。
髪を拭いているタオルを床に落としてイルカ先生を見上げた。
「シてい?」
改めて聞くと、恥ずかしさと緊張で体を固くしたイルカ先生がぎこちなく頷いた。
いつまでも初心な人だから、始まりはいつもドキドキする。
さわさわ太腿を撫ぜていた手を膝に当てて、イルカ先生の片足を持ち上げた。
「あっ・・」
足を開く格好に、タオルで隠れていた裾が割れるとイルカ先生が腰を引こうとする。
「ダメ。そこにいて」
目で釘付けると、イルカ先生を見ながら持ち上げた足をベッドに乗せた。
膝を立ててソコを晒す格好にイルカ先生が耳まで赤くなっている。
もう片方の膝に手を掛けると、その先を予想したのかびくっと体が震えた。
「後ろに手をついて。イルカ先生のエッチなところ、全部オレに見せて」
固くなる体に、イルカ先生がどれほど追いつめられているのか考えた。
胸の内は羞恥で焦げ付きそうになっているに違いない。
だから無理強いはしない。
膝に手を掛けたまま、イルカ先生が体の力を抜くのを待った。
それでいて、オレはイルカ先生が拒絶するなんて全く思っていない。
窺うようにじっとオレ見ているイルカ先生を見つめ返す。
しばらくして、イルカ先生がおずおずと後ろ手を突いた。
――イイ子。
イルカ先生の膝裏を持ち上げて、ベッドに乗せると大きく足を広げさせる。
・・・・・・・・・・・・・すごい。
内腿を撫ぜながら、完成した姿のあまりのエロさに胸が浮きそうなほど興奮した。
全部丸見え。
イルカ先生の性器も後口も。
大きく足を広げながら、ぎゅっと目を閉じて耐えている姿が更にオレの興奮に拍車を掛けた。
イイ。
ものすごく、イイ。これが全部、オレの。
「・・ぅ・・く・・」
内腿の柔らかいところに口吻けると、イルカ先生が押し殺した吐息を吐いた。
唇を這わして小さく食むと、びくっ、びくっと腿が震える。
一番柔らかいところを探して小さく吸い上げると痕を残した。
足の付け根に向かうと、緩く頭を擡げたイルカ先生が頬に触れる。
中心には触れず、際どいところに舌を這わすと、んっ、んっ、とイルカ先生の息が跳ねた。
静かな部屋にイルカ先生の息と腿をしゃぶる水音が響く。
空気の密度が増して体に纏わりつくような気がした。
視線の先でイルカ先生がきつくシーツを握り締めている。
見上げれば、唇を噛み締めたイルカ先生が快楽を必死に耐えていた。
開いた足を更に押し上げて、目の前に来た玉を口に含んだ。
「あ・・っ」
甘い声に気を良くしながら口の中で転がし、もう片方も同じようにした。
尖らせた舌で会陰を舐める。
「ん・・ん・・っ」
腰が揺れて強請る息が聞こえた。
竿に手を添え舌を這わせる。
「はっ!・・ぁ・・ん・・っ」
べちゃべちゃになるまで舐めて吸い付いた。
だけど一番欲しがる先端には触れてやらない。
堪えるイルカ先生からくぅくぅと子犬の鳴き声のような声が漏れた。
涙が頬を伝う。
体を支えている腕がぶるぶる震えているのを見て、ベッドに上がるとイルカ先生の体を横たえた。
その上に覆いかぶさると、イルカ先生が閉じていた瞼を開いた。
黒く濡れた瞳がオレを見上げる。
声を出さない分、イルカ先生の瞳は饒舌だった。
戸惑いと期待と欲望と懇願と懇願。
目だけでオレに想いを伝える。
もっとも本人はそのことに気付いて無いが、――じっと瞳を合わせるとイルカ先生が顔を上げた。
それだけでバカみたいにドキドキする。
触れてくる唇に唇を重ねて、柔らかく合わせた。
隙間から舌を潜らせ、迎えに来た舌先をじゅっと吸い上げる。
背中に回った手がオレを強く引き寄せた。
ん、ん、と鼻から甘い息が漏れる。
深く舌を差し込んで口の中を掻き混ぜた。
くちゃくちゃと立つ水音に首の後ろが熱くなり、イルカ先生の髪をぐちゃぐちゃに掻き回した。
すごくホシイ。
「はっ・・ふ・・んぅ・・」
溢れた唾液を追って頬を舐め上げ、耳朶を口に含む。
「ぁ・・っ」
頭が仰け反り、晒された首筋に舌を這わした。
浮き出た筋の上に痕を残すと鎖骨へと降りる。
胸を撫ぜ、引っかかった突起を指で攀じると、ひっと鋭く息を飲む音が聞こえた。
ぐねぐねと指先で捏ねると、イルカ先生が体が揺れる。
男の本能で腰を揺するイルカ先生の乳首に舌を這わして的外れな欲を与えた。
焦れたイルカ先生が違う違うと首を横に振る。
その目に涙が浮かんで流れ落ちたと思ったら、イルカ先生の喉がひくひく震えた。
涙が次々と溢れ、啜り泣く。
幼い子供みたいな仕草に胸がきゅんきゅんするが欲しがるものは与えなかった。
イルカ先生のソコが硬く屹立して先走りを零していたから。
サイドボードからジェルを出して手の平に落とす。
捏ねて温めたソレを指先からイルカ先生の性器に落とした。
つーっと流れ落ちる刺激にイルカ先生の背中が反り返る。
「ぁっ・・ぁっ・・」
苦しそうに喘ぐイルカ先生にもう一度同じ刺激を与えてから後口に手を伸ばした。
どんなに欲しくてもイルカ先生は自分で弄ったりしない。
最初の頃、そうなるようにちょっとだけ仕込んだ。
全部オレがしたいから。
窄まりで円を描いてジェルを塗り込めると指を二本挿れた。
昨日からの行為を覚えている体は柔らかく開いて、オレの指を受け入れる。
柔らかな腸壁を撫ぜると引き抜いてジェルを乗せ、また挿れた。
抜き差ししながら中を広げるとイルカ先生の頬が蕩けた。
りんごのように赤く染まって、はふはふと息を吐く。
揺れた指で乳首に触れると溢れ出した先走りがジェルを押し流した。
腸が熱くうねり出す。
指を引き抜くと、ジェルを手に取り数回扱いて塗りつけてから先端を入り口に当てた。
イルカ先生の膝裏を押しながら体を倒すと、入り口が開いてオレを飲み込んだ。
ぬぬぬと滑るように這入って行くそれにイルカ先生が仰け反った。
「はっ・・ぁ・・っ、カカシさん・・、ゆっくり・・ゆっくり・・」
「ウン、・・・・痛いの?」
聞きながらそんなことは無いだろうと思う。
オレも我慢してたからバカみたいにおっきくなってしまったが、ソレを包む腸壁はみっしりと柔らかい。
蠢く腸壁に持っていかれそうになりながら、言われた通りゆっくり進むと肌が重なるまで押し込んだ。
焼けるような熱が先端から背中に走り抜ける。
「はあ・・・、大丈夫?」
きつく眉を寄せたイルカ先生が小さく頷いた。
ふっふっと浅い息を繰り返し、胸を上下させている。
「そぉっと・・」
「わかった」
表情と下肢を見ながら大丈夫だろうと判断して動き出した。
痛ければ萎えるがイルカ先生のは勃っている。
ゆっくり腰を引き、進めた。
ぬるぬると滑らかな動きに抽挿を早める。
ぐんぐんと数度突き上げると、イルカ先生が硬直した。
「あ・・、だ・・ぇっ」
「え?」
言い終わらぬ内にイルカ先生の張り詰めた先端から白濁が吹き零れた。
「・・っ!・・ぁっ!」
早っ、とは思ったもののイルカ先生の絶頂に合わせて動きを止めた。
揉みしだく腸壁を振り切ってイイところを擦り上げてあげるとまた白濁を零す。
頬が切なく快楽に溶けるが、硬直していた体から力が抜けると拳を作った手が緩くオレを叩いた。
痛くは無い攻撃がもう一度。
顔を隠した腕の下、口角が激しく下がっている。
その拗ねた様子が可笑しくて、堪えきれず笑い出すとイルカ先生が怒った。
「そぉっとって言ったのに・・、カカシさんがあんなにするから・・っ」
「うん、ゴメン、ゴメン」
強い刺激を送ったつもりはないが、我慢させた体には強かったのだろう。
散々我慢させられた挙句、ようやく得た快楽はあっという間に手放してしまい、イルカ先生が唇をふるふる震わせて今にも泣きそうになっている。
声を堪えて痴態は見せまいとしてもイルカ先生は快楽に弱い。
欲しいものが得られず泣くイルカ先生は壮絶に可愛かった。
笑いながら抱きしめて、こめかみに口吻ける。
バカだな、こんなんで手放すつもりないのに。
ぐずぐず泣き出すイルカ先生の体を返して圧し掛かった。
ダイスキな背中の傷に舌を這わす。
夜はこれから。
「はあ・・あぁ・・あぁ・・は・・っ・・」
甘く掠れた声が部屋を満たした。
熱く重く空気にくちゃくちゃと水音が混じる。
横向きにうつ伏せたイルカ先生に体を重ね、腰だけ動かして快楽を貪った。
この体位だとイルカ先生の性器も背中の傷跡も艶かしい表情も全部見えるからスキ。
熱を埋め込んだ後口は、オレが吐き出した精液でジェルなんて必要ないほど潤んで淫らな音を立てていた。
気持ちよくてたまらない。
回すように中を捏ねるとイルカ先生の吐く息が短くなった。
「あ、あ、あ・・」
もう声を出してる自覚もないだろう。
焦点を失った瞳はどこかを見つめ、開いた唇から唾液が零れる。
指で掬ったそれをイルカ先生の唇に擦り付けると、顔を寄せてじゅっと吸った。
力を失った唇を食んで頬に口吻ける。
汗の浮いた肩を舐めて首筋に顔をうずめた。
腰を動かすたび、柔らかい秘肉に性器を擦られ快楽に溺れる。
「きもちいー・・」
肩越しから下を見るとイルカ先生の性器から白濁が糸を引いてシーツを濡らしていた。
気持ちいいね。
イルカ先生の髪を梳いて耳に口吻ける。
開いた唇に落ち曲げた指を咥えさせると、隙間からまた唾液が流れた。
熱い息が指に触れ、呼吸が苦しくなったのかイルカ先生の舌が指を押しのけようとした。
ダメ、と押し込むとイヤイヤと首を振る。
きゅっとイルカ先生の中が収縮して蠢いた。
動きは変えずに速度を早める。
「ぅ・・ん・・あっ・・あっ、あっ」
腸がさざなみのように蠢いて収縮を繰り返す。
突き上げるたびに揺れる性器からたらりと零れた白濁がシーツの上に糸を引いた。
狭くなって腸壁に目の前が白く霞む。
やめられない。
息を詰めて腰を振ると灼熱の快楽を得た。
「んっ、んっ、んっ」
口に入れた指をイルカ先生がきつく噛み、顎を上げる。
「んーっ、んーっ!」
びくびくと痙攣する秘肉に限界を感じて鋭く腰を振りたてるとイルカ先生の最奥を突き上げた。
声もなく仰け反るイルカ先生の先端から僅かな精液が飛び散る。
もうこれ以上深くなんて這入れないのにいっそう体を押し付けると一番奥に精液を叩きつけた。
噛み締めた歯の間からうめき声が漏れる。
死にそうなぐらいイイ。
最後に緩く腰を振って、中に残った残滓まで吐き出すと体から力を抜いた。
はあっと満足の溜息を吐いてイルカ先生に覆いかぶさる。
「イルカセンセ?」
横から顔を覗き込むとイルカ先生は目を閉じて失神していた。
頬をばら色に染めて、開いた唇から忙しない呼気を吐き出しながら。
「イルカセンセ」
未練たらしくもう一度名を呼ぶ。
もう一回と強請りたかった。
起きるまで待つことにする。
「あ、起きた?」
ぐったりとベッドから体を起こしたイルカ先生に声を掛けた。
起き上がったものの、ぼっさぼさの頭を垂れたまま、イルカ先生は腕一本動かせないようだった。
台所から湯気を上げる土鍋を運んでイルカ先生の傍に置く。
「たまご雑炊作ったよ」
お椀によそってレンゲで掻き混ぜながら熱を散らした。
「ハイ、どーぞ」
掬った雑炊を口の前に持っていくと、しばらくじっとそれを見ていたイルカ先生が口を開いてはむっと食べた。
ほぼ一晩中動いていたのだから、お腹が空いてないワケない。
ごくんと口の中のものを飲み込んだイルカ先生が口を開けた。
「ん」
何度も口の前に雑炊を運んでやりながら、もぐもぐ口を動かすイルカ先生を眺めていた。
「・・・・カカシさん、よく動けますね」
疲れきった口調でイルカ先生が言う。
「そりゃまあ・・」
あれだけイルカ先生を貰えたら、元気も出るってもんデショ。
体は軽いし、すっきり爽快。
へらっと笑うオレをイルカ先生が呆れた目で見た。
でもその目はどこか優しい。
「もう少し寝ていていーよ」
「はい・・。カカシさん任務ですか・・?」
「ウン、ゴメーンね」 首を横に振って布団に戻るイルカ先生の隣に滑り込んだ。
「カカシさんも!?」
「だってこんなこと滅多にないんだもーん」
背中に張り付いて首筋に頬をこすり付ける。
「来年もこんな風に過ごしてね」
こんな風と体を押し付けるとイルカ先生の頬が赤く染まった。
疲れていても文句言わないところを見るとイルカ先生も気に入ってくれたのだろう。
返事をしないイルカ先生に圧し掛かって、「ね?ね?」と返事を強請った。
頷いてくれたら、また幸せな一年が始まる。
なかなか「うん」と言ってくれないイルカ先生にじゃれ付いて、任務に出るまでの時間を布団の中で過ごした。
ようやく返事をくれたのは家を出ないといけないぎりぎりの時間で、そんなイルカ先生を心から愛しく思った。